2006.12.12
Category …日記
外を歩いていると、奇妙な光景に遭遇しました。
俺の少し前方で、おばちゃんが太り気味のコーギーの散歩をしていました。
するとちょうど犬がツルツルゾーンにはまったらしく、必死にカシャカシャと四つ足を動かしてもむなしく空転してしまい、全く前に進まなくなってしまいました。
それはまるで、ルームランナー上で、はふはふと息を切らす太目のおじ様のよう。
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足掻きまくって、はずみで転んでしまってからは、腹ばいのまま不貞腐れたように動かなくなったコーギー。
困ったおばちゃんがリードを引っ張ると、犬は動かずになんとおばちゃんが転んでしまいました。
動かない犬と、動けないおばちゃん。
奪われる体温、増えてゆく視線、高まる羞恥心。
おばちゃんは「もう、この子がね。困ったわね。もう、やぁね。動けないわね。」と2回に1回は「もう」を連発しながら、懸命に起き上がろうとしていました。
コーギーはそれを上目遣いに見ているだけ。動く気配もありません。
たまに「ばふ~っ」とため息なんかついちゃう始末。
その頃には俺も近くに居たので、流石に見かねて助けてあげました。
脳裏には、派手に転んでミイラ盗りがミイラになっている自分の姿が浮かびましたが、無事におばちゃんをピックアップ。
その後で、やる気の無い犬もサルベージ完了。
お礼を言いながら俺に頭を下げまくるおばちゃんと、寒いのに俺の指を舐めまくるコーギー。
そうして通りすがりの女子中学生に拍手されながら、救世主は粉雪の舞う街へ消えていったのでした。
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